園ブログ

VUCAな社会

世田谷区桜新町・用賀にあるプリスクール一体型保育園「サニーキッズ・インターナショナルアカデミー」代表の佐藤です! 

皆さんはVUCAという言葉をご存じでしょうか?

最近はあちこちで使われているので、知っている方も多いかと思います。もともとはアメリカの軍事用語だったのがビジネスの世界で使われ始めたという言葉です。V:Volatile(不安定)U:Uncertain(不確実)C:Complex(複雑)A:Ambiguous(曖昧さ)の頭文字をとって「VUCA」というわけです。

この「VUCA」が現代社会を特徴付ける言葉として、教育界でも使われるようになっています。つまり、このVUCAの時代にあって子どもたちに必要なチカラとは何なのか、という文脈です。

不安定で不確実、複雑にして曖昧な世界にあって、今まで通用していた蓄積された「経験」がだんだんと通じにくくなっていく。あるいは、これまで先行きを見通して「予測」に基づき時間をかけて計画していた行動様式が逆にリスク要因となり、柔軟に変化・適応していく必要が出てくる。そんななかで子どもたちがたくましく生き抜くにはどんなチカラが必要なのでしょうか。

これまでの日本の社会では学歴が長らく重要視されていました。私も「受験産業」に関わっていた時期もあるのでよく分かるのですが、学歴の象徴たる「大学入試」のシステムそのものは「正解を出す」ことを重視しています。

ちなみに2020年を最後に廃止された「大学入試センター試験」は知識偏重を招くとして、思考力・表現力を問うような出題をする「大学入学共通テスト」に取って替わりました(そしてかなり迷走しました)。しかしながら、そもそも「大学入試センター試験」もそれ以前のいわゆる「共通一次」から替わったのは「大学の序列化を招く」とか「入試競争が激化する」などの理由があったからです。いずれにしても、日本の大学入試を頂点とする入試システムは「正解を出す」ことが長らくのあいだ第一義だったわけです。

※共通一次やセンター試験を巡る話も面白いものが多く、どこかで語りたいのですが・・・今回は割愛いたします。1987年の東大・京大W合格事件(そして京大が定員割れ)とか。共通一次はマークシートを採用したことで、多方面から批判を受けていて、「鉛筆さえ握れば誰でも正解できる」なんて言われていました。

ところがこのVUCAの時代にあっては変化が激しく、先行きも見通せないなかで「現状から答を出す」ことは相対的に難しくなっていますし、そもそもそのような優秀さの価値が下がってきている。今後は、曖昧で不確実な世の中を、自分なりの確固たる考えをもって「軸のある判断」をすることが大事になりますし、「現在地から答を出す」よりも「未来に向けて構想するチカラ」が問われるようになるでしょう。

2021年、サニーキッズは新しいレッスンをいくつか入れました。これはVUCA時代に活躍できるような子どもたちを育めるよう私なりに考えて導入、新設したものになります。

情報過多の社会にあって「答」は世の中に溢れています。もちろん、まだまだ論理的・合理的に答を出す力は必要ですが、将来を支える子どもたちには自分なりのモノサシを持って、その時どきの環境にしなやかに対応できるチカラを持って欲しいなと、思っています!

 

こちらP4C(こどものための哲学)の様子。共感力と構想力を鍛えることができます。

 

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